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絵本に関する様々な出来事を通して、
えほんの杜編集部員が感じたこと、
考えたことを綴っていきたいと思います。
もちろん、現在製作中の絵本の情報も随時ご報告いたします。
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2008年1月30日
目下勉強中
編集部の゛春″です。
えほんの杜は会社自体も若いですが、
編集者も(自称)若いです。
その経験不足を補うべく、色々な勉強会に参加し、
日々見識を広めております。
…と言葉にすると大変格好良いのですが、
外に出て人に会いたいという好奇心が一番の理由です。

現在、私が受けているのが、
JPIC(出版文化振興財団)が主催している
「読書アドバイザー養成講座」。
「読書」を自己表現や生涯学習に活用すべく、
また、「本を読むこと」自体をもっと広めるべく、
その担い手となるアドバイザーを養成している講座です。
受講生は100人とかなりの数ですが、
実は過去に14回この講座は開かれており、
1400名もの先輩方が各地で活動しています。
実際、講座には北海道と沖縄から通われている方もいて
その熱心さにただただ脱帽するばかりです。

もうひとつは、JBBY(日本国際児童図書評議会)が今年よりはじめた
「松居直の編集者講座」。
現役児童書編集者に対して開かれた勉強会で、
絵本業界に一石を投じてきた編集者、著者、書店の方が
ご自身の経験を交えた絵本、児童書の世界を語ってくださいます。
先日行われた1回目の講義は
講座名にもある、福音館書店 松居直さん。
松居さんが『くまのプーさん』で、はじめてユーモアを実感した話や
本を閉じたときの「音」が大好きだという幼少期の話。
本は余白の活かし方が大切、
ピンポイントに「この子に喜んでもらいたい」という視点で本を作っていくのも
一つの方法という編集者の視点に立った話まで、
2時間という時間をたっぷり使って話をしてくださいました。
特に、読者の視点の話は編集をしているときに常に悩む問題でもあり、
松居さんの話を聞いて、ふっと安心できた気がしました。

学生時代に戻ったような気持ちで机を挟んで講義を聴くのも
良いものですね。
2008年1月16日
3つの手
はじめまして!編集部の春≠ナす!

突然ですが、絵本の世界には3つの「手」があります。
ひとつは作家や画家さんなど「書き手」、
もうひとつはわれわれ出版社編集者たち「作り手」、
そして最後は、絵本を伝えていく「伝え手」です。

先日、飯田橋の区境ホールで絵本の読み聞かせを行うイベントがありました。
駅ビル内の小さなオープンスペースということで子どもの参加は見込めないだろう…と
関係者はみなあきらめていたのですが、
いざ開催してみますと、なんと10名前後の子ども達が聞きに来てくれました。
さらに、買い物に来ていた方の中にも足を止めてくれる人が多く、
ふたを開けてみると、50人近い人々が絵本の読み聞かせに耳を傾けていました。
その中には、絵本に興味を持っている人も確かにいたでしょう。
でも、大半は絵本と関わりなく日常を過ごしていた人です。
そんな、絵本に全くふれていない人と絵本を出会わせる役目を持つのが、
絵本の「伝え手」です。
このスペースが「伝え手」の手によって読み継がれ、
引き継がれていってほしいと強く思いました。

それでは、また…。