編集部の春です。
1月末まで開催されていた初山滋大回顧展を観に
ちひろ美術館・東京へ行ってまいりました。
初山滋は大正から昭和期にかけて活躍した画家で、
「おとぎの世界」や「コドモノクニ」など
子ども向け絵雑誌を中心に活躍をしました。
今まで『たなばた』や『アンデルセン童話集』などで
ちょこちょこと初山滋の作品を目にしてきましたが、
あれほどたくさんの作品を一度に観たのは初めてで、
線画あり、版画あり、水彩画ありのラインナップに
初山滋の才能の豊かさを改めて目の当たりにしました。
回顧展を観て、最も強く感じたのは
「100年以上経っているのにちっとも古くない」ということ。
カットひとつとっても色使いが鮮やかで、新鮮で、
勿論その時代を反映しているものもありますが、
とても魅力を感じました。
なかでも『たべるトンちゃん』の衝撃たるや…。
これを今の児童書出版界で出すのは相当勇気のいる行為だと思いました。
ちひろ美術館は都内にありながら、落ち着いた雰囲気の中作品を鑑賞できる
とても素敵な美術館です。
次回は「ジョン・バーニンガム原画展」の模様をお伝えしたいと思います。